日曜日。
クルマで信号待ち。
右の方は歩道沿いに木が茂っている。
おじいちゃん的な人がぴょんぴょん跳ねて木の実かなんかを取ろうとし、彼の横には孫的なちっちゃい女の子が居てそれを見守っている。
おじいちゃん的な男は何度目かの跳躍で木の実的な物に手が届く。それを孫的幼女にごらんって感じに見せてあげる。孫的幼女はうれしいだろう。祖父的男性もとってもしあわせな気分だろう。
寒い休日の朝の散歩だろう。
孫的幼女はとってもかわいく、僕は「いいもんみたな」としあわせな気持ちになる。
しかしあんまりデヘデヘ見てたり涙や鼻水を垂らしたりしていたら、祖父的男性は僕を変態的男性とみなし、孫的幼女を陰に隠し敵意の眼差しを僕に向けるやもしれぬのである。
それは、彼にとっても僕にとっても、たぶん孫的幼女にとってもあんまりいいことじゃない気がし、しかしここでまた、じゃあおれは変態的男性じゃないと言いきれるのかどうかどうなんだお前っていう問題も持ち上がるがまあそれは置いといて、ガム噛んで違う方見たりした。